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【検証】Wiiのリモコンにエネループ充電池を使うと長持ちする? [家電製品レビュー]

Wiiの電池の消費が激しいので、充電池(エネループ)を導入しました。

◎ 市販の単三乾電池だと容量低下が早い?

Wiiリモコンにおすすめの電池は?

息子がWiiに市販の単三乾電池を使っていたところ、「電池の残容量マークが2つまで減ると、リモコンの通信が切れやすくなる」というので、完全に電池切れになる前にドンドン新しい電池に変えていました。

 

そのために、あっという間に使いきった電池の山が・・・[がく~(落胆した顔)]

 

電池代を節約するために、繰り返し使える充電池の「エネループ」に変えたところ、「電池の持ちが良くなった」と息子が言うので、市販の乾電池と充電式のエネループで何が違うのか調べてみました。

 

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エネループを装着したWiiリモコン。
 
 
  
   
 
◎ 単3乾電池とエネループの電圧をチェック
 

 

テスターを使って、電池の電圧を測定してみました。

まず、Wiiリモコンの電圧容量インジケータが2個分減った状態の単三乾電池の電圧を測定してみます。

 

 

01evolta_panasonic.jpg
 
Wiiのリモコンで使った単三電池(パナソニックのエボルタ)
電圧を測定中。お値段がけっこう高い電池です。
 
 
  

 

02evolta_voltage_analysis.jpg
 
電圧は1.20Vでした。
 
 
こちらのサイトにあるパナソニック・エボルタの放電カーブを見ると、1.2Vの電圧はちょうど容量の50%を使った状態です。
 
他の用途であればまだまだ使えますが、Wiiのリモコンだと電圧低下の影響が出てしまうのかもしれません。
 
一方、先に紹介したエネループは、放電時の電圧がこれまでの充電池よりも若干高くなるように設計されているので、電圧低下の影響が乾電池と比較して出にくくなり、それが「eneloopはWiiリモコンでの電池の持ちが良い」と実感する理由となっている可能性があります。
 
参考:エネループの電圧特性(元ページ:SANYO eneloop
 
      ↑
こちらの電圧カーブをみると、エネループでは容量に対する電圧の低下が少ないために、全容量の80%を使ったところで電圧が1.2Vになっています。そのために、エネループだと、電圧の低下が早い乾電池よりも長く電池を使えるのかもしれません。
 
 
 
 

06tester.jpg

エネループの電池電圧を測定。

 

 

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充電直後の状態で1.35Vでした。電圧が高いです。

 

 

 

◎エネループを使ってみる

 

01Wii_remote_controller.jpg

 

エネループは三洋電機が開発したニッケル水素充電池。市販の単三アルカリ乾電池と同じサイズなので、そのまま置き換えて使えます。

充電池であれば何度も使えるので、経済的。ゴミが増えない点もいいですね!

 

03charger_eneloop.jpg

充電器にセットしたところ。

 

 

 

04eneloop_cell.jpg

 

電池にはマジックで購入時期を書いています。

(0903-1→2009年3月購入品1本目の意味)

 

 

◎劣化した電池を調べる

テスターを使った電池残量の調べ方について。測定した電圧と電池の放電カーブから容量を推定できます。

02digitalcamera_olympos.jpg

以前使っていたデジカメでは、単三電池としてニッケル水素充電池を使っていました。

 

昔使っていた某メーカーのニッケル水素電池のパッケージには「繰り返し1000回使用可能」と書いてありました。ところが、30回ほど使ったところで、すぐに電池の容量低下のサインが出てしまい、撮影枚数が極端に少なくなってしまいました。

 

デジカメの電池は、電池の電圧をモニターして、それを元に電池の残容量を推定しているので、電池切れになるのが早くなったということは、ふたつの原因が考えられます。

 

① 電池の接点に汚れがついて抵抗が発生し、電池周辺回路の電圧が見かけ上低下した。

② 電池そのものが劣化して電池由来の電圧が低下した。

 

①に関しては、電池の接点に油やサビなどの汚れが付着することが原因なので、これをティッシュや綿棒で拭いてきれいにすることで解消します。

 
 

05tanshi.jpg

こういうところをフキフキ・・・[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 

 ② の電池電圧低下については、テスターで測定することで劣化を判別できます。

先ほど紹介したデジカメでの充電池繰り返し使用回数が極端に少なかった原因は、4本の電池のうちの一本の電圧がほんの少し低下していたためでした。

  

 

06tester_up.jpg

正常な状態のエネループの場合、充電直後の状態で1.35Vでした。

 

ニッケル水素電池は放電開始直後に急激に電圧が低下し、その後は1.23〜1.20Vで電圧が推移した後、放電容量増加とともに電圧が急激に落ちていきます。

 

充電したのにすぐに電圧が1.20V以下になってしまうような場合は、その電池は過放電あるいは生産上の問題でダメになったと判断しています。

 

 エネループの放電カーブに関しては、こちらのデータを参考にしました。

(出典:そこが知りたい家電の新技術 三洋電機「エネループ」【技術編】

 ニッケル水素電池メーカー 三洋電機 東芝電池 プライムアースEVエナジー FDKトワイセル ソニー 松下電池 パナソニック BYD

 

Wiiリモコンの電池をエネループに変えてから、電池の交換頻度が減ると同時に、単三乾電池の消費がなくなったので、電池代がかからなくなりました。

Wiiリモコンには充電池がおすすめですよ〜[わーい(嬉しい顔)]

  
  

 


 

 

<関連サイト>

 

 ・ eneloopについて(Panasonic)エネループについての解説サイト

eneloop plus eneloop pro eneloop lite

 ・ エネループ(Wikipedia)

 

 ・ ニッケル・水素充電池(Wikipedia)

 

 ・ そこが知りたい家電の新技術 三洋電機「エネループ」【技術編】

→エネループの技術的特徴(超格子合金の採用、電圧特性など)が、メーカーによるプレゼンテーション資料とともに紹介されている記事。ニッケル水素電池の特徴がよく分かります。電池の電圧の情報はここから仕入れました。

 eneloop(エネループ)は、三洋電機が開発し、FDKトワイセル(旧・三洋エナジートワイセル)が製造するニッケル・水素蓄電池の商品名


 

 

<Amazon>

 

・エネループの電池&充電器のセット

SANYO NEW eneloop充電器セット(単3形4本付) N-TGN01BS

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  • 出版社/メーカー: 三洋電機
  • メディア: Personal Computers

 

 

・電池単体セット

SANYO NEW eneloop  限定8色パック 単3形8本 HR-3UTGB-8C

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  • 出版社/メーカー: 三洋電機
  • メディア: Personal Computers

 

 

SANYO NEW eneloop 充電式ニッケル水素電池(単3形4個パック) [HR-3UTGA-4BP]

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  • 出版社/メーカー: 三洋電機
  • メディア: Personal Computers

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・電池チェッカー 電池の残容量をチェックする機械 テスター

デジタル電池チェッカーII ADC-07

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  • 出版社/メーカー: 旭電機化成
  • メディア: ホーム&キッチン

 

 

 

 
   
  
  
・アナログマルチテスター
 
 1.5Vと9Vの電池電圧が測定可能。詳細な残量チェックに重宝します。
 
Sanwa アナログマルチテスター AP-33

Sanwa アナログマルチテスター AP-33

  • 出版社/メーカー: 三和電気計器
  • メディア: Tools & Hardware
 
 
 

 

・三洋電機が監修した電池の本。解説がわかりやすいので、おすすめ!

よくわかる電池 (入門ビジュアル・テクノロジー)

よくわかる電池 (入門ビジュアル・テクノロジー)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2006/06/30
  • メディア: 単行本

ッケル水素バッテリーは、1990年代前半に登場し、当時の充電池で主流だったニッカド電池を代替しました。同時期に登場したリチウムイオン二次電池と比較してエネルギー密度や電圧特性(電圧がリチウムイオン電池より低い)というハンデはありましたが、価格が安いことや、安全性が高い(リチウムイオン二次電池は過充電時に爆発しやすいため、いくつもの安全回路がついている)特徴を生かして需要を伸ばしました。現在ではモバイル用途(ノートパソコン、携帯電話)についてはリチウムイオンがニッケル水素電池を完全に代替してしまいましたが、トヨタのプリウスに代表されるハイブリッド自動車用途の電池ではその安全性の高さや環境変化に対する変動の低さを活かして広く使われています。また、市販の乾電池代替用途は、現在民生用携帯機器で広く採用されているリチウムイオン電池が電圧特性や安全回路の関係で使えないため、ほぼ独占的にニッケル水素電池が使われています。最近のニッケル水素電池は、従来からの課題であった自己放電率が高い(長期間放置しておくと徐々に容量が低下する)課題を解消し、さらに繰り返し使える回数を増やすなどの改良が見られます。最新のエネループのラインナップでは、「容量重視」のタイプと「繰り返し容量重視」のタイプがあることから、容量(電池一本あたりにためられるエネルギー量)を増やすと繰り返し特性が低下するというトレードオフの関係にあることがうかがわれます。