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【本試験問題と過去問の違いは?】衛生管理者一種 受験の記録(2020年9月) [生活の知恵]


【受験体験記】公益財団法人 安全衛生技術試験協会◆第一種衛生管理者試験◆

2020年9月に第一種衛生管理者試験に合格しました[手(グー)]


   


衛生管理者の試験対策では、例えば衛生管理者試験の教材で有名な



「過去問だけでもやりきれば合格する」


「過去問を9割以上解けるようにしてください」


と説明がありました。


さらに、「公表問題は簡単に作られているので注意が必要」と書かれています。




衛生管理者試験の勉強では、過去の試験の公表問題を解くことは避けて通れません。


では、公表問題と実際に出題される問題の難易度の違いはどこにあるのでしょうか?


このような疑問を持ち、いろいろなサイトを調べてみたものの、本番の問題と過去問の違いを解説しているサイトが見当たりません。


そこで、実際に試験を受けてみた経験談として、コメントをまとめました。


  

 


1.試験前の状況


10年分の過去問を3周解き、問いの内容をすべて理解した状態で試験に臨みました。


テキストは「猫でもわかる 衛生管理者 合格テキスト+問題集」を使用しました。


他のテキストは使っておりません。


わたしの職務履歴は、化学系学部卒、職場は化学工場の製造現場。

有害業務の化学物質、保護具、設備に関してなじみがある項目が多い状況。

理系なので、「労働生理」の分野にも抵抗はありません。


5ヶ月前からテキストと過去問(公表問題)を少しずつ勉強し、

不明な点を無くしてから本番に臨みました。

  

 

  

2.試験の状況


平日の13時30分から試験開始。50分ほどで解き終わり、

マークシートのミスがないか一通り見直したあと、60分を

少し過ぎたところで退出。ほとんどの方はまだ残っていました。


 

 


3.試験後の感想


各設問の難易度は、以下の3種類に分けられます。


A.80% 過去問とほぼ同じ、もしくはキーワードの言いかえ。容易に回答できる


B.10% 過去問に同じ選択肢はないが、原理や本質を理解していれば回答できる


C.10% 過去問やテキストにないキーワードを含む問い。自信をもって回答できない


  


・Aのケース


A.の80%は、過去問と全く同じか、一部の言葉を変えているだけ。


衛生管理者試験は、各項目で40%以上、全体で60%以上正解を選択できれば合格となります。


過去問を9割以上解けるようにしておけば合格!」という考え方は、正しいと思います。


 


ただし、単なる 暗記として過去問を理解していると、キーワードを言い換えられた時に

「これでよかったっけ・・・?[がく~(落胆した顔)]」と惑わされてしまい、誤った選択肢を選んでしまう

危険性があると感じました[あせあせ(飛び散る汗)]


  


・Bのケース

 

B.の10%にあたる「原理や本質を理解していれば回答できる」ケースについては、

実際に出てきた統計解析の設問を例にとって紹介します。

 

 

問題:統計に関する次の記述で、誤っているものはどれか。

 

1.ある指標が正規分布という型をとって分布する場合、そのバラツキの程度は、

平均値や最頻値によって表される。


(2、3、4の選択肢は、過去問にあったので、すべて正しい選択肢と判断)

 

5.〇〇は「動的データ」、△△は「静的データ」と呼ばれる。

 (↑詳細を記憶していないので、キーワードのみ記載)

 

 

・・・この問いでは、5番目の選択肢で「動的データ」「静的データ」という、

   過去問やテキストで見たことのないキーワードが出てきました。

 

この場合、1.の選択肢にある「正規分布」では、平均値も最頻値も同じ値となって

バラツキとならないため、分散や標準偏差が正しい記載となります。

これはテキストに同じ設問がありました。

 

誤っている選択肢は1.なので、5.の選択肢は正しいことになります。

 

 

1.の設問が誤りだと分かったので、5.の選択肢の「静的データ」「動的データ」の

設問が正しいかどうか分かりませんでしたが、なんとか正しい選択肢を選ぶことができました。

 

このように、2割程度の設問では、過去問やテキストで見たことのないキーワードが出てきます。

 

これに惑わされることなく、他の選択肢で正解もしくは間違っているものがないか、

冷静に判断できるかどうかが、合格への鍵となりそうです。

 

 

この手の「見たことがないキーワードを含む選択肢」は5番目に来るケースが多いと感じました。

 

加えて、選ぶべき選択肢は5.以外のものである確率が高い。

 

どうしても分からない場合、「初見のキーワードを含む選択肢は外す」という割り切りもありだと思います[わーい(嬉しい顔)]

 

  

 


 C.のケース

 

C.の「過去問にもテキストにもない問題」は、以下の設問でした。

 

  

 

・有害物質の存在状態

 (物質と状態(粉じん、ヒューム、ミスト、ガス、蒸気)の組み合わせ)


 →ヨウ化メチル、アクリロニトリルの出題あり。

  状態は、ガス? 蒸気?


 

・聴覚(耳の構造)

 ・・・耳小骨の機能(振動の増幅)、耳管の構造と機能(圧力の調整)

 →耳小骨と耳管は勉強不足で理解していませんでした。

  また、他の選択肢にあった前庭、半規管、蝸牛の働きの

  理解が曖昧だったため、正しい問いを絞り込めませんでした[ふらふら]

  

 

・喫煙室設置に求められる要件

 ・・・気流測定の実施、排気の状態、気流速度

 →テキストや過去問にない質問内容でした。

  

 

・熱中症について

 ・・・熱中症のⅠ~Ⅲの段階、高温を体に慣らすために必要な期間(7日以上)など。

 →テキストや過去問にはないキーワードを含む出題でした。

 

  

 

これらの内容は過去問やテキスト(猫でもわかる~)に出ておらず、

正しい選択肢を判断できませんでした。

 

こういった出題があるために、

 

「公表問題(過去問)と比べて実際に出題される問題は難しい」

 

と言われるのではないかと思います。

 

 

 

  


2.おすすめの勉強法

 

  

① 法律、規則

 

 法律や規則に関しては、暗記してから過去問を解く、を繰り返して

 記憶に定着させるしか方法はないと思います。

 

 キーワードは、語呂合わせで覚えるのが楽です。

 (これが「猫でも~」を選んだ理由です。このテキストは語呂合わせが

  多く、とても助かりました)

 

  

 

※語呂合わせでは、下記の動画も活用させていただきました。


  


  


  

 

② 人体、生理

 

自分の体に関わることなので、イメージと結びつけて覚えるようにしていました。

 

体の器官(臓器、血管、呼吸、ホルモンの働き)は、自分の体に触りながら

勉強すると覚えやすいのではないでしょうか。

 

看護師さん向けの以下の解説動画が分かりやすくておすすめです。

 

 ・解剖生理学 by WEB玉塾  ・・・ホルモン、血液、耳、腎臓、免疫など、関連テーマを選んで勉強しました

 

 

 

  


3.テキスト

 

 SAT社を立ち上げた二見先生の本。ポイントがまとめられていて分かりやすいです。

 


猫でもわかる第1種衛生管理者合格テキスト+問題集 (国家・資格シリーズ 417)

猫でもわかる第1種衛生管理者合格テキスト+問題集 (国家・資格シリーズ 417)

  • 作者: 哲史, 二見
  • 出版社/メーカー: 弘文社
  • 発売日: 2019/05/01
  • メディア: 単行本

 

 


● 第一種衛生管理者試験 過去の試験公表問題

  



【衛生管理者試験の勉強ができるアプリ】衛生管理者一問一答問題集◆クイズ衛生管理者◆
オンスク.JP◆ユーキャン資格本アプリ



4.合格率

 

 試験場に張り出されていた直前3回分の合格発表の人数と

 受験番号から計算すると、40%前後です。

 

 きちんと勉強しないと、合格は難しい試験だと感じました。

 

 

 合格目指して、ガンバロ~[手(グー)]

 

  

 

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◆新傾向問題(リスクアセスメント指針、メンタルヘルス指針、快適職場指針、ストレスチェック、喫煙対策、働き方改革等)が2割程度で、8割が過去問からの繰り返し出題傾向である。近年は夏の暑さが厳しいので、熱中症対策についても理解が求められる。コロナ感染症対策として職場の感染症対策についてもチェックしておきたい・フレックスの精算期間の延長・労働時間管理の厳格化◆【衛生管理者の勉強のコツ】テキストは簡単なものを選ぶ・薄いテキストはポイントがコンパクトにまとまっていて、学習しやすい・衛生管理者の試験・過去問の勉強だけで合格できるのか?・過去問を生かした勉強方法・衛生管理者の試験に落ちた・受験資格・衛生管理者1種の合格率は?・試験日・衛生管理者試験の難易度・当日の勉強は何をするか?・衛生管理者試験の裏ワザ・必要な勉強時間・令和元年・令和二年・令和三年・一夜漬けの勉強で合格できるか?・出題傾向を把握する・衛生管理者の試験に合格できる人は20%程度では?・複数回の受験で合格している人が多い・出題のうち7割は変形問題・出題者の意図、単元の意味、出題の背景を理解する・出題者が理解してほしいと考えているポイントを推測する・衛生管理者の講習会への参加は効果があるか?・講師が強調しているポイントから出題を類推する・本番の問題の傾向をつかむ・なぜその回答になるのか理解する。














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