万年筆インクの耐久性(耐光性)をテストしてみました [万年筆]
万年筆のインクには染料が使われています。耐久性や鮮明性が求められる特殊なインクのみ、顔料が使われているようです。耐久性を目的とした万年筆用の顔料系のインクとして、ブラックとブルーがあります。
◆ ブラック
セーラー 極黒(きわぐろ)インク
プラチナ 超微粒子顔料ブラックインク
◆ ブルー
プラチナ 超微粒子顔料インク ブルー
国内、国外を問わず、最近では色鮮やかなカラー万年筆インクがたくさん発売されています。わたしも何色か持っていますが、顔料系のインクはプラチナの顔料ブルーのみで、残りは染料系と思われます。これらのインクの耐久性はどれぐらいなのか?と気になったので、テストしてみました。
◎耐光性テスト
市販のノート(コクヨ、中性紙)に万年筆で記載した後、西側の窓に貼り付けて放置。
テスト前の状態。
7日間経過後。
ペリカン・レッド、エルバン・ヴィオレパンセの退色がもっとも激しく、アウロラ・ブルーも青味が薄くなってきました。
一方、プラチナ・顔料ブルーとラミー・ブルーは退色が少ないようです。エルバンのアイビー・グリーンもまだ濃い色味を残しています。
よく見ると、筆記時にインクが盛り上がったところや重ね塗りしたところは退色が少なくなる傾向があります。いわゆる「ヌラヌラ」と呼ばれる、インクをたっぷりと使った筆記をすると光に対して退色が遅くなる傾向がありそうです。
40日経過後。
エルバンのヴィオレ・パンセは完全に消えてしまいました。アウロラ・ブルーは、薄い灰色に。ペリカンのレッド、エルバンのアイビー・グリーンも色がくすんで薄くなっています。ラミー・ブルーは少し色が薄くなっていますが、かなりの耐光性を示しました。
プラチナの顔料・ブルーは、他のインクと比べると耐光性は抜群です!
このテストをしてから、アウロラ・ブルーの入っていたラミーのアルスターのインクをプラチナ・顔料ブルーに入れ替えました。。。
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2009-10-04 09:07