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愛用のインクたち [万年筆]

   

万年筆の楽しみのひとつは、自由にインクを選べること。

万年筆を使い始めた当初、パイロットの「ブルーブラック」をひたすら使っていました。

このインクを使っていた理由は、

① 街の文具屋に在庫がある。

② 自分が敬愛している作家である開高健が愛用していた。

 からです。

今はインターネットによって様々なインクに関する情報が手に入りますし、通販で好きなインクを手軽に入手することができます。基本的にブルー系のインクが好みなので、他のメーカーのインクをいろいろと試してみた結果、今はプラチナの超微粒子ブルーインク(顔料インク)をメインに使うようになりました。

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これまで使ってきた青系インクをここで紹介します。


  

◎パイロット ブルー (Pilot Blue)

万年筆の使用開始当初から一貫して入れていたパイロットのブルーブラックに変えて新しく試してみた最初のインク。これを選んだ理由は、街の文具屋に在庫があったから。渋い色調のブルーブラックと違って澄んだ青色がとても華やかに感じられたことが印象に残っています。ブルーは自分の好みの色であり、かつ各社から発売されているので、これ以降ブルーのインクをあれこれ試すようになりました。


 

◎アウロラ ブルー (Aurora Blue Ink)

ブルー系のインクは、渋い色調のもの、淡い色調のもの、鮮やかなもの、紫がかっているものなど、各社のインクで微妙な違いがあります。アウロラのブルーは、スタンダードなブルーの中でわずかに紫が主張している色、といったところでしょうか。この微妙に紫色がかっている点が気に入って、今も使用頻度の高いインクになっています。ラミーのアルスター(ブルー)に入れて使うのがお気に入り。

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アウロラ・ブルーのインク瓶


  

◎エルバン ヴィオレ・パンセ (J.Herbin Violette Pensee)

アウロラ・ブルーで紫風味の青色が好みであることが分かったので、さらに紫を強調した青色はないか・・・と探していてたどり着いたのがエルバンの「ヴィオレ・パンセ」。フランスの老舗インクメーカーであるエルバンのトラディショナル・シリーズのなかでトップを飾るインクでもあります。

通販で購入し、初めて万年筆に入れてスッと線を引いたときに、「これは紫味が強すぎる・・・失敗したか?」と後悔したほどの強烈な  でした。不思議なことに、インクが乾いてくると落ち着いた色調に変わります。

第一印象はあまり良くありませんでしたが、だまされたと思って使い続けているうちにヴィオレパンセがかもし出す 赤紫色の魔力 にはまってしまい、使用頻度の高いインクになりました。「中毒になる色」と言えるでしょう。(笑) ここ2年間で一番使ったインクです。インクフローに癖はなく、素直にインクが出てきます。

しばらく使っていないとペン先のインクが滞留している部分に薄い紫の皮膜ができます。最初はゴミがついたのかと思っていたのですが、どうやらインクが皮膜に変化しているようです。

最近は次に紹介するプラチナの顔料ブルーに使用頻度トップの座を明け渡しましたが、ブルーばかり使っていると飽きてくるので、気分転換したいときにヴィオレ・パンセを入れたラミーのアルスター(グラファイト)を手にとってサラサラッとメモを書くと、気持ちがすっきりします。

 

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ヴィオレ・パンセのボトル 

 


 

◎プラチナ 超微粒子 水性顔料インク ブルー (Platinum Pigment Blue)

2009年4月中旬に発売されたばかりのブルーインク。このインクの特長は、現在の万年筆で一般的に使われている染料インクではなく、耐久性の高い「顔料インク」を使用している点。

2009年の夏になってこのインクが発売されていることを知り、通販で購入してみました。

色調は落ち着いていて地味な青。日本画を連想させる色調です。

今はメインの万年筆であるプラチナ#3776に入れて使っています。顔料インクは乾燥すると簡単に除去できずペン先で詰まってしまうため、箱の裏側には詳細な注意書きがあり、他のインクと違って気軽に使うわけにはいかない・・・という雰囲気をかもしだしています。

 

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プラチナ 顔料ブルーの箱と瓶

 

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箱裏の注意書き


  

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上記3つのインクの使用状況。ヴィオレ・パンセはインクが少なくなって補充の際に瓶を傾けなくてはならなくなってきたので、そろそろ新しい瓶を買いたいところ。

 

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手持ちの青系インクの色見本

  


 

 


 
プラチナ万年筆用 顔料ブルービンインク INKC-1500

プラチナ万年筆用 顔料ブルービンインク INKC-1500

  • 出版社/メーカー: プラチナ萬年筆㈱
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